曇りのち晴れ♪

クラスが近づくにつれて
さっきは遠くで聞こえていた入学生の声が
だんだんはっきりと聞こえてくる。




仲のよい友達とクラスが一緒だとか、
好きな子と離れてしまった、
早くも新しい友達ができたなど
入学生らしい会話だ。



引っ越してきたあたしにとって
なにもかもがリセット状態だ。


まず友達なんているわけがない。



それに初っぱなからこんな遅刻してくるやつを
周りは快く迎えてくれるだろうか。




はぁ…。



やらかしたなあたし…。


ため息をつきながら顔をあげると
中島とあたしは『1年B組』の
教室の前に立っていた。




「入るぞ。」



中島の後を続きあたしは
教室に足を踏み入れた。




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