天空のエトランゼ〜雷鳴轟く時〜
「空中で、我々に勝てるか!」
妖精の力を借り、空を飛ぶ戦士達を小回りで上回り、烏天狗達は次々に手に持った鎌で、切り裂いていく。
「そう…やはり、人間は愚かだ」
そんな騒動の中、ゆっくりと空中から下りてくる魔物がいた。
雀蜂に似た姿を持つ魔物は、町の端に着地すると、全身から無数の針を突きだし、発射した。
外に出ていた村人達の体を貫き…さらに、石造の家屋の壁も貫通した。
空中に浮かんだ烏天狗達の被害は、0。
針の攻撃により、即死した村人達もいたが、殆どは手足や胴体に突き刺さり、身動きが取れなくなっていた。
「毒で殺すこともできたのですが…」
雀蜂の魔物はゆっくりと、町中には向かって歩いていく。
町の中心を走るその道の先に広場があり…その中心に、神殿があった。
「今回は、痺れ薬です」
雀蜂の魔物は楽しそうに、笑い、
「一時間くらいで、痺れはとれますが…」
倒れている村人達のそばに来た。
「それまで…生きれますか?」
「く、くそ!」
足に針が貫通した村人が、何とか剣を振るおうとするが、痺れて動けない。
「に、逃げろ!」
だから、それだけを叫んだ。
針により穴だらけになった家屋から、女子供が飛び出してきた。
どうやら、中にいた男達が盾になって守ったらしい。
飛び出してきた女子供達は、一斉に神殿を目指して走る。
「逃がす訳がないでしょ」
雀蜂の魔物の全身から、針が再び発射されようとした。
その時、雀蜂の後ろから猛スピードで接近する影があった。
「ドキシ様!」
その影に、気付いた烏天狗が空中から飛来してきた。
「うん?」
ゆっくりと振り返った雀蜂の魔物の目に、真っ二つになる烏天狗が映った。
そして、雀蜂の魔物の後ろで剣を振り上げる影の姿があった。
「なるほど」
その剣の一撃を、雀蜂の魔物は細長い腕で受け止めた。
「貴様が、話題の白い鎧の戦士か」
雀蜂の魔物はにやりと笑った。
妖精の力を借り、空を飛ぶ戦士達を小回りで上回り、烏天狗達は次々に手に持った鎌で、切り裂いていく。
「そう…やはり、人間は愚かだ」
そんな騒動の中、ゆっくりと空中から下りてくる魔物がいた。
雀蜂に似た姿を持つ魔物は、町の端に着地すると、全身から無数の針を突きだし、発射した。
外に出ていた村人達の体を貫き…さらに、石造の家屋の壁も貫通した。
空中に浮かんだ烏天狗達の被害は、0。
針の攻撃により、即死した村人達もいたが、殆どは手足や胴体に突き刺さり、身動きが取れなくなっていた。
「毒で殺すこともできたのですが…」
雀蜂の魔物はゆっくりと、町中には向かって歩いていく。
町の中心を走るその道の先に広場があり…その中心に、神殿があった。
「今回は、痺れ薬です」
雀蜂の魔物は楽しそうに、笑い、
「一時間くらいで、痺れはとれますが…」
倒れている村人達のそばに来た。
「それまで…生きれますか?」
「く、くそ!」
足に針が貫通した村人が、何とか剣を振るおうとするが、痺れて動けない。
「に、逃げろ!」
だから、それだけを叫んだ。
針により穴だらけになった家屋から、女子供が飛び出してきた。
どうやら、中にいた男達が盾になって守ったらしい。
飛び出してきた女子供達は、一斉に神殿を目指して走る。
「逃がす訳がないでしょ」
雀蜂の魔物の全身から、針が再び発射されようとした。
その時、雀蜂の後ろから猛スピードで接近する影があった。
「ドキシ様!」
その影に、気付いた烏天狗が空中から飛来してきた。
「うん?」
ゆっくりと振り返った雀蜂の魔物の目に、真っ二つになる烏天狗が映った。
そして、雀蜂の魔物の後ろで剣を振り上げる影の姿があった。
「なるほど」
その剣の一撃を、雀蜂の魔物は細長い腕で受け止めた。
「貴様が、話題の白い鎧の戦士か」
雀蜂の魔物はにやりと笑った。