異世界転生記
「ここで生きるってことは衣食住と金、あと一応保護者?
稼ぐのに一番手っ取り早いのはやっぱギルドか」
首都を歩きながら慣れたように考える陸だったが、いきなり立ち止まり深いため息を吐いた
「何でこんなに慣れちゃったんだろ。まぁ今回はいいかもしれないけど、男子高校生としては悲しいものが……」
ぶつぶつと呟いた後、開き直った表情で顔を上げた
「全ては母さんの所為だ。メデューサの考えていることなんぞ俺には理解できない」
1人で納得しているところを見ると、やはり生前、家庭内(特に母親と)で何かあったようだ
「ってことで一番でかいギルドは……
“フェアリー・ネスト”か。妖精の巣じゃねーか」
ギルド
民間の商業組織。仕事の仲介屋。各地に数多く存在する
世界共通のランクがあり、下から、F・E・D・C・B・A・S・SS・SSS・Xの10段階あり、依頼は自分と同じか下位ランクの物しか受けられない
ギルド“フェアリー・ネスト”
シクノール最強、最大のギルド。シクノール各地にあり、数千人が所属。ギルドマスターは世界で唯一人のランクX、二つ名は重覇者
「へぇ。ってことで“空間渡り”、略して“くうり”」
どういうわけか分からないが、陸はその場を後にした