異世界転生記
「……神様」
「なんじゃ〜?」
自称も(仮)もなく、しかも様まで付いて呼ばれたので、神様のテンション異様に上がっている
「神様」
先程は誰にも聞こえないくらいの声で呟いていたが、今度ははっきりと言った
「どうしたんじゃ〜?」
るんるんしている神。その背中にはいつの間にか翼が生えていた
「だから神様」
「だからなんじゃ」
段々と険悪な雰囲気になっていくふたり。 陸に至っては、その短気な性格故に殺気を放ち始めた
「何度言えばわかるんだ。俺が欲しいのは神様、お前を超える能力全て。勿論知識も含める」
「……はっ!そ、それは流石に……」
一瞬沈黙した後、我に返り反論しようとした
「お前は俺を殺した(ようなも)んだろ?」
「ぐっ……」
「それに願いは何でもいいんだろ?」
「うぅ……」
「それともやっぱ神様っていうのは名前だけで、お前は妄想嘘吐き変態中年なのか?」
「そ、そんなことないっ!」
陸がニヤリと笑った