複雑家庭〜私は今日も、幸せです〜【完】
俺が優太を睨むと、明らかに、飛んでもない蚊を払う仕草。



「…おい」



「…高校入学の直前まで、風呂は一緒に入らされてました;;」



「「「『…マジで?』」」」



驚きのあまり声が被った。

優太は「母親が煩かったもので;;」と、俺に恐縮しながら言う。



「俺、灯と縁と風呂に入った記憶ない」



「俺、兄貴たちばっか…」



匠と保がどうでも良い事でショックを受けてる。

俺が生クリームを力ずくで混ぜてると、春が何かを運んで来た。



「優香ちゃんが、どうぞって」



春がテーブルに皿を置いた。
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