複雑家庭〜私は今日も、幸せです〜【完】
勝手に親子にされ、まだ10代の優香が母親に見られるって、複雑なんだけど…。



「帰らない?」



灯の意見に頷き、俺らはボーリング場を引き上げる事にした。

昼時な為、途中、イタリア料理の店に入ると、「パパ素敵ね」と、店員に春が言われた。



「僕のお父さんに見えるんやね」



春は俺の隣に座りながら、店員がお冷やと一緒に持って来てくれた紙エプロンを着けながら、言う。

春を挟む形で座ってる優香がエプロンの紐を縛る。



「兄貴もそんな年なんだよ(笑)」



正面に座ってる保が笑いながら言う。
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