複雑家庭〜私は今日も、幸せです〜【完】
鳥居は「バレちゃったか…」と、小さく笑って、コーヒーを飲んだ。
「旦那は私が高3だった頃、若いながらも学年主任だったの。
私は真面目で化粧っ気もなくて、褒めて貰うばかりだった。
それが嬉しかったのよね。
親には“成績をもっと上げろ”って言われて、褒めてくれるのは旦那だけだった。そしたら、いつの間にか心の拠り所になってて、卒業式に告白しちゃった…(笑)
1年後に妊娠騒動が起きて、勘違いだったけど、早とちりな旦那に急かされて入籍して、今みたいに、私が働かなきゃいけない暮らしになっちゃった」
でも鳥居の表情は明るい。
鳥居になら、優香の事を言える気がした。
「旦那は私が高3だった頃、若いながらも学年主任だったの。
私は真面目で化粧っ気もなくて、褒めて貰うばかりだった。
それが嬉しかったのよね。
親には“成績をもっと上げろ”って言われて、褒めてくれるのは旦那だけだった。そしたら、いつの間にか心の拠り所になってて、卒業式に告白しちゃった…(笑)
1年後に妊娠騒動が起きて、勘違いだったけど、早とちりな旦那に急かされて入籍して、今みたいに、私が働かなきゃいけない暮らしになっちゃった」
でも鳥居の表情は明るい。
鳥居になら、優香の事を言える気がした。