複雑家庭〜私は今日も、幸せです〜【完】
今朝、優香はいつもと変わりなく、俺の髪を弄ってからベッドから抜け出してた。

部屋から出て行く姿も普通そうだった。

俺は「これから行くよ」と伝えて、匠に居場所を訊いて職員室に居る鳥居に声を掛けて車へと走った。

カーナビをセットしながら車を走らせ、2人が待つ場所へと、ただひたすら走った。

車では1時間ほどの場所。

2時間、3時間と感じるほどの長い時間、長い道程を走って着いた市民会館。

ポツンと殺風景の中に佇む優香と優太の2人。

優太はステップワゴンじゃなく、オデッセイが隣に停まった事に驚いてる。

俺は「待たせた」と言いながら、車から降りた。
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