複雑家庭〜私は今日も、幸せです〜【完】
新聞記者か週刊誌の記者かわからないが、カメラやメモを手にした人たちは手を休める事なく、ペンを動かす。

俺は空いてる席に座り、落ち着くのを待つ。



「静粛に!静粛にお願いします!
質問は先程と同様に、挙手制に致しますので!」



司会者がやっと、会場を静めた。

俺は立ち上がり、手を上げた。

走って来るマイクを持った女の人が走って来る。



「どうぞ」



マイクを俺に傾けながら、頬を赤くしてる。

…不謹慎なヤツ。

俺に好意を持ってるであろう女を視界から消しておっさんを睨む。

「あいつ何者?」と優香に確めて、また睨み直す。
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