複雑家庭〜私は今日も、幸せです〜【完】
「豊嶋先生…」
俺はズボンに手を突っ込み、明らかにまだ不機嫌のまま、樹に近付いた。
樹は「何かあったか?」と言って、俺を見た。
「樹は気付いてたんだ。優香が援交してるって」
「…あ、まぁな」
樹は“何で俺が知ってる?”とでも言うような顔。
こっちからすれば、“樹がどうして知ってるのか”気になるけど、今の俺にはどうでも良かった。
「優香と亜弥に、余ってる教科書あげてくれない?」
「“教科書”?」
俺が全てを話すと、樹は納得したような、でもホッとしたような顔をした。
俺はズボンに手を突っ込み、明らかにまだ不機嫌のまま、樹に近付いた。
樹は「何かあったか?」と言って、俺を見た。
「樹は気付いてたんだ。優香が援交してるって」
「…あ、まぁな」
樹は“何で俺が知ってる?”とでも言うような顔。
こっちからすれば、“樹がどうして知ってるのか”気になるけど、今の俺にはどうでも良かった。
「優香と亜弥に、余ってる教科書あげてくれない?」
「“教科書”?」
俺が全てを話すと、樹は納得したような、でもホッとしたような顔をした。