ドロップ
だから小学生の時、帰った後遊びに行く子達が羨ましくて仕方なかった。
「わかったから・・もう上に行くから。」
目も合わせずにそう言って自分の部屋に逃げ込む。
「あ~イラつく。」
夏だから暑くてイライラすることが多くなった。
「何々~?また母さん達に説教されたの?」
楽しそうに聞いてくるのは妹の、ノンこと望(ノゾミ)。
ノンは中1で私立受験で大学までエスカレーター式の学校に入ったので、
今のアタシの状況から見ると羨ましいかぎりだ・・・。
「・・まぁね」
不機嫌な声が伝わっちゃったか?
ノンは苦笑いでアタシを見た。
「しょうがないよ。中3になっても行きたい高校の1つも決まってないんだもん。母さんも説教したくなるでしょ。ってゆうかそれで慌てもしないあーちゃんの精神を疑いたいねぇ」
・・・。