白梅香



春風 君を追う姿
雪解けはもうすぐ
触れる感覚 匂の憶え
懐かしむあの頃の日々

揺ゝ 儚く届く 虚(そら)
嗚呼、水面の現。
伸ばせば届きそうな距離

薄弱 視えない鬱が
雪融け すぐそこ
落ちるまほろば 夢の影
届かぬ想いは 泡となり

揺ゝ 儚く届く 虚
嗚呼、水面の現。
伸ばせば届きそうな距離

片ゝ 舞い落ちた 僕の声
嗚呼、淡雪―・・・。
焦がれた 想いは 幻(ゆめ)になり


揺ゝ 風に紛れ、蜃気楼。



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