金龍~星たちの絆~
天龍でのひと時

綾「ねぇ、どっかでかけよーよ。」


英司「綾、さっきからうるさいです。少し黙ってください。」


さっきからこのやり取りを十回以上繰り返してる。


葵「なあ、何でどこにも行けないんだ?」


ちなみに、葵が女の子だとばれた後の話だ。


英司「何でって、それは今月のグループ費用を綾さんが全部使っちゃったからです。」


葵「グループ費用?」


健「グループ費用っていうのはな、蓮の親父さんが毎月出してくれるお小遣いみたいなもんやねん。そのおかげで、天龍には毎月のように旅行があるんや!」


翔「でも、綾兄が使っちゃったの、しかも、全部私情!」


綾「だってぇ。女の子寄ってきてうるさかったんだもん。どうしたら離れてくれるって聞いたら、ネックレスがほしいって…十数人分かったら…あれますっからかん!」


英司「あれますっからかん…じゃねぇ!お前わかってんのか?そんなのポケットマネーで済ませろよ。あぁ?わかってんのか?」




葵「…英司、なんか性格変わってない?」


蓮「食い物の恨みは恐ろしいっていうように、お金の恨みは恐ろしいんだよ、きっと。」


葵「ねぇ、二人でお出かけしよ!(ニコッ)」


蓮「/////////ああ…。(ちょーかわいい!死にそう!!!!)」


葵「ん。」


蓮「葵、これって風邪薬?」

葵「顔真っ赤だから。なんか最近、私の会う人みんな、風邪ひいてるっぽいから、」

蓮「(天然だ、なんかさりげなく優しいし)多分風邪ではないよ。それと、人の前で笑うの禁止!」

葵「?なんで?」


蓮「なんでも!」



葵「…わかった。でも、蓮の前ではいいでしょ?」


蓮「当たり前!さ、ばれないうちに抜けよ!」


二人は手をつないで街にくりだ…そうとした。
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