金龍~星たちの絆~
陸「葵―――――――――――――――――――!!」


やっぱり、陸は、葵が好きなんだね。


陸「優、お前を、ぜってー許さねぇ。もう、天龍でも、どこにでも行ってしまえ!〝星の約束〟を破ったお前は、金龍でも、俺らの仲間でも、幼馴染でも何でもねぇ!!!」


ずきっ!!


なんで?

なんで?

私、嫌だ!
今更気づいた。
みんなのとこ、戻りたい。


陸「優、いや、優姫。『戦姫』の名は剥奪だ。もう二度と、金龍には、葵には近づくな!」



この時、私の中で何かが切れた。


そしてみんなの前で、持っていたナイフで

柄が見えなくなるまで差し込んだ。

痛い。心が。

葵達だけじゃない。蓮たちにも。

それに、

陸也。今更そんな顔しないでよ。

陸「京、病院に連絡して葵を運べ。あと、天龍にも連絡しろ。優姫を引き取ってもらう。」

空「陸也!優は!優はどうするの?」


陸「こいつは天龍の人間だ。どうしようもできない。それに、葵が…葵?葵!葵!葵!」

京「だめだ、意識が低下している。」

葵「優………姫………は?」

陸「いいから喋るな!」

京「陸也!優姫がいない。いくらここが天龍アジトに近いって言ったって、あんな怪我じゃ…」

陸「…いなくなったあの日の怪我はもっとひどかった。それにあいつは、金龍総長を裏切った身分だ。
 
優姫のことは忘れろ。」


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