金龍～星たちの絆～

～綾、健side～
僕たちは小さいころ、結構仲良かったんだよね。

天龍には、綾が７歳、健と翔が６歳で入った。
それからずっと、天龍の砦に住んでいる。

家庭の事情ってやつ。
親からの虐待。

でも、幸せだった。毎日仲間に囲まれて、笑いあった。

でも翔が、おかしなこと言いだした。

翔「ねえ、綾兄、岳さんさ、裏切り者だよ。」

岳さんというのは、天龍の情報担当だ。幹部の一人で、かっこよくて、僕らの憧れだ。

綾「はは！何言ってんだよ翔！」

この時は、なんか勘違いしてんのかと思ってた。
でも数日後、天龍の情報が、全国№５の朱雀に漏れていた。
そして…

「岳、お前どういうことだ。」

その時の総長の景ｶｹﾞﾙさんが岳さんに聞いた。

「…………………」
「黙ってちゃわかんねーだろ！」

岳さんは何も言わなかったけど、普段優しい景さんのすごい剣幕から、ああ、裏切り者なんだ。って子供心に感じていた。

そして翔の言った言葉を思い出す。

翔「ねえ、綾兄、岳さんさ、裏切り者だよ。」

翔、翔。
お前は何で分かったんだ？