金龍~星たちの絆~
~綾side~
葵ちゃん、ありがとう。


僕らは今、翔の所へ向かってる。
健の顔は、なんかすっきりしてる。
僕は、心がすっきりしてる。

葵ちゃんはたった一言と、ひとつの動作で、もう十年近く冷え切ってた僕等の関係に、チャンスを簡単に与えてくれた。

この機会を逃したら、永遠に、僕らはわかりあえない気がする。

たった一度。それだけ。

でも、何とかなる気がした。

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