your love
発見
「わぁー」
私、間宮美月。
ついに高校入学!!!
「ようやくだね」
隣にいた親友、羽柴里菜が微笑みながらいった。「里菜ぁ~」
美月は思わず、里菜に抱きつく。
「西南に合格できるとは思わなかったよぉ~!!!
里菜のおかげだよぉぉぉ!!!」
「そんなことないょ!!
美月が頑張ったからだよ!!」
今さらながら、合格を喜びあう。
それもそのはず。
ここ、西南は、偏差値70の超難関。美月も、65はキープしていたものの、5あげるのは骨が折れた。里菜は偏差値74の超秀才。
里菜に教えてもらい、なんとか合格にこぎつけた。
「あの苦労がよみがえる…」
美月は顔を渋らせていたのだろうか。
「美月ぃ、不細工になってますよ(笑)」
「だって…苦労したもん… そして…私はもとから不細工だよぉぉぉん」
「かわいいんだから自信持って!?」
里菜に言われてもなぁ…里菜は大きな目、キメの細かい綺麗な肌、さらっさらの長髪の持ち主。
かわいい西南の制服も、里菜は着こなしてる。
それに比べて美月は…
「美月ぃ!!?リボン逆!!!」「えっ!!??」
着こなしてるどころか着方を間違っている美月…
「凹むわぁ…」
「大丈夫だよ!!
気にすんな♪」
と、その時。
「どっ、退いて~!!!」
振り向く間もなく、
「「きゃあッッ!!!?」」
どすーん。
何かにぶつかった。
「あっ!!! 神谷悪ぃ~!!!女の子にぶつかった!!!」間もなくして、こちらにやってくる、五人。
「おッッ、お前が押すからだろぉ~!!??」
涙目で反論する男子生徒。こちらに向き直り、
「ごめんなさい!!!!」
と、頭を下げた。
「「あ…こちらこそ…スミマセン」」
(わ…)
すごい。綺麗な顔。
里菜にもひけをとらない、綺麗で白い肌。おっきな目。
ひどく端正な顔をした男子生徒。
この瞬間、美月の心に何かが灯った…
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