your love
おそらく、その感情は皆一緒だ。
(((((((((か…かわええェェェェ!!!!)))))))))
この場にいた9人だけでなく、食堂中全員が思っただろう。ただ一人、当事者広樹意外は。
美月は、そんな視線の中に、一際熱いものを感じた。
チラ…見ると、一人の女子生徒が広樹をガン見していた。
美人である。パッチリとした二重の瞳、サラリと美しいショートヘア。そして何より…
(隆紀先輩にそっくり???)
美月は視力は自信がある。これまでずっと2.0だ。
(まあ、いいか)
それ以上深く考えるのをやめ、目の前に向き直る。
「じゃ、飯食おうぜ」
純二の声をきっかけに、券売機に歩き出す9人。
「ねぇ、美月、何食べる???」
「迷うな~」
実は西南は、学食が美味しいと有名だ。
「うどんは???美味いぜぇ~♪」
龍介が近くにかけよって来た。ふんわりと香る、甘い香り。
「うどんですか…何がいいですか???」
うどんは好きだ。ならばオススメを聞こうと思ったのだ。
「里菜は何にす…」
里菜は何にする??と言いかけて、やめた。
何故なら、里菜と隆紀がいい雰囲気で歩いていたからだ。
美男美女。いいなぁ…
「うどんはね…そうだな…」
龍介が喋ったので、ようやく我にかえった。
「あ…私は基本なんでも食べますよ???」
そういうと、龍介は表情を和らげた。
それを見た美月は、
「じゃ龍介先輩にあわせます」
と言った。
すると彼は、白い頬をほんのり赤らめ、
「じゃあ天ぷらうどんにしよー」
と言った。
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