〜君へ〜
「今日から新しく入る仲間を紹介します。」
(この時期に入社…??珍しいなぁ…)
「沖野クン入って」
-ガチャ-
「初めまして。沖野悟と申します。至らない所もございますが、よろしくお願いします。」
息の仕方がわからなくなった。
嘘…
どうして?
なんで?
本当に君なの?
苦しくて苦しくて、気付けば部署を飛び出し、女子更衣室に逃げてた…。
「悟…」
そうつぶやきながら自分の携帯を開く。
アドレス帳の中には一年も押す事のできなかった「沖野 悟」の字…。
悟は私の元彼。二年前、私が田舎カラ上京した時、毎日が不安だった私にいつも色んな事を教えてくれた。
出会いはコンビニだったなぁ…。雑誌の立ち読みコーナーに忘れた私の携帯を走って届けてきてくれたね。
懐かしい。
それからはずっと一緒だった。毎日が幸せで…
でも、幸せが壊れるのは早かった。
悟の転勤が決まって、まだ子供だった私は意地を張っちゃって…。
喧嘩別れ。
あれから何度も何度も「沖野 悟」のボタンを押そうとした。
でも、押せなかった。
そうしてる内に一年が過ぎ…、悟との別れと同時に私自身も今の職場に転職した。全てをリセットし、再スタートをするために。
もう悟の事は思い出す事も少なくなっていた。
なのに…
「悟…」
またつぶやいて、私は自分のロッカーにもたれかかった。
(この時期に入社…??珍しいなぁ…)
「沖野クン入って」
-ガチャ-
「初めまして。沖野悟と申します。至らない所もございますが、よろしくお願いします。」
息の仕方がわからなくなった。
嘘…
どうして?
なんで?
本当に君なの?
苦しくて苦しくて、気付けば部署を飛び出し、女子更衣室に逃げてた…。
「悟…」
そうつぶやきながら自分の携帯を開く。
アドレス帳の中には一年も押す事のできなかった「沖野 悟」の字…。
悟は私の元彼。二年前、私が田舎カラ上京した時、毎日が不安だった私にいつも色んな事を教えてくれた。
出会いはコンビニだったなぁ…。雑誌の立ち読みコーナーに忘れた私の携帯を走って届けてきてくれたね。
懐かしい。
それからはずっと一緒だった。毎日が幸せで…
でも、幸せが壊れるのは早かった。
悟の転勤が決まって、まだ子供だった私は意地を張っちゃって…。
喧嘩別れ。
あれから何度も何度も「沖野 悟」のボタンを押そうとした。
でも、押せなかった。
そうしてる内に一年が過ぎ…、悟との別れと同時に私自身も今の職場に転職した。全てをリセットし、再スタートをするために。
もう悟の事は思い出す事も少なくなっていた。
なのに…
「悟…」
またつぶやいて、私は自分のロッカーにもたれかかった。