〜君へ〜
〜ジニー〜

「健司ー☆ごめんね遅れて」

「恵遅かったじゃん。ぉっ、夏美チャンもいらっしゃい。 …そちらは?」


「ぁ、この人今日カラ私達と同じ部署に入った沖野クン。」

「初めまして。沖野です。」

「なんか夏美と沖野クン知り合いらしいの。だから無理矢理連れて来ちゃった。」


「…本当無理矢理。」


「なぁに?夏美。」

「!!何でもない②!!…ハハッ」


「ハハ。相変わらずだなぁ、お前ら。沖野クン、こいつら先輩にもって色々苦労すると思うケド、仲良くしてやって下さい。」


「ぁっ…ハィ。こちらこそ。」

「俺、宮坂 健司。ここのマスターやってるんだ。健司でいいから。俺も悟って呼ばせてもらうよ。」


「健司ー。自己紹介は済んだ?早く飲もうよー。」


「ぉっ、悪ィ②。みんな何飲むんだ??」



「私と夏美はモスコミュールで、…沖野クンは?」

「じゃあ…俺ビールで。」


「了ー解。」





いつもメグと二人でいるお店。今日は悟がいる。

…なんか変な感じ。

ここに座って、一緒にお酒飲んで、世間話してる。



「ところで二人はどういう知り合いなの?」

急にメグが聞いてきた。



「ァッ…あ〜ぁ〜!昔よく一緒に遊んでたの!!」


「へー。そうなんだぁ。沖野クンは彼女いなぃの?」


…彼女


「彼女はいますよ。」




…えっ


「いるんだぁ!!可愛い②??何歳??一緒に住んでるの!?」

「ハハッ…。21才の普通のOLの子ですよ。今は一緒に住んでます。」


「そうなのー!?ぅわぁ〜…ィィなァ☆同棲☆ラブラブ??」


「恵、新人をいじめるな。困ってるだろ〜」

「ァタシらも同棲したぃー!」


みんなの笑い声。話し声。


頭が真っ白だった。


変なの。

彼女いて当たり前じゃん。1年もあるんだから…。


…彼女。


2年前は私が彼女だった。今は…。


わかってる。

でも、なぜだかすごく辛いんだ…。
< 6 / 16 >

この作品をシェア

pagetop