その恋は永遠だった。






 私の足は無意識に中庭に向かっていた

 今日もいるのかな…
 誰のお見舞いだろう…
 もしいたらどうしよう…

 「会いたいな・・・」

 心の中では色んな感情が駆け巡っている


 そうこうしていたら中庭に着いた

 「(うわぁどきどきする・・・)」


 中庭には、桜が舞い散り
 幻想的な雰囲気だった



 ベンチの男の子が座っていた
 桜の下のベンチを探す

 そのベンチは中庭を中心に歩き進めた場  所にあり、入り口からは見えにくかった


 「(あの時、よく見つけられたなぁ・・・)」


 ――あの時、私は何かに惹きつけられ
 中庭の中心に向かってた

 何かはよくわからないけど
 誰かに呼ばれるように…


 最初はちらっと中庭を覗いて
 それで帰るつもりだったのに

 そこであのベンチの男の子に出逢った




 「(なんかドラマみたい・・・)」

 本当にそう思う

 なんか都合が良過ぎるっていうか
 ・・・変だなぁ、私…



< 10 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop