短編
短編
いーち
「ねぇ、俺のことスキ?」
「…キライ。」
そう言ったら君はとても嬉しそうに笑った。
悔しくて
「大キライ。」
と言えば、今度は声を出して笑いながら
「知ってる。」
本当に嬉しそうに微笑んだ。
悔しくて君から顔を逸らして、スタスタと歩きだす。
そんな私に君は背後から
「俺は大スキだよ。」
柔らかい声でそう言う君の言葉を聞いて、私の頬は真っ赤に染まる。
それが私と君のいつもの日常。
素直になれない私が君に素直な言葉を伝えれる日はもうすぐかな…たぶん----。
END