鬼の名の下
「夜歌っっ!」


ひしっと胸に何かが飛び込んできた。



『白羅・・ッ!無事でよかった・・』



「夜歌、すげぇ汗・・」


『走ってきたから。それより、早くここをでよ ダガッ



突然襖を蹴り倒す音を立てながら、男たちが入ってきた。



一人は額から血を流し、もう一人は少し笑いながら額から血を流している人と鍔迫り合いしていた。


額から血を流していた方は、先ほど入り口で見た男たちと同じ羽織を着ている


・・・この羽織見たことあるぞ。


確か・・・”新撰組”


「うらぁぁ!止めだ!」


「んだとぉぉ・・・ズルッ


額を怪我して居た方が踏ん張って謙を押し返そうとした瞬間、下にあった襖で足が滑った。


その瞬間、転んだ男の方の目に死が翳った。


「終わりだ新撰ぐ・・・っ・・!!」


ドスッ


「が・・ハァッ・・」



ドサッ



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