鬼の名の下
「そう・・私は、私は嘉川明(カガワメイ)明かりと書いて、明」



『明・・。僕は嘉川夜歌』




「でも・・どうして?嘉川の中にあなたは居なかった・・!!」



『今からソレを話ても良いけど・・信じられる?』



「・・内容によりけりで・・・・・」



『フッ・・僕はね、ずっと先の未来から来たんだ』



「・・へ?」



『そこにはね、たくさんの機械とたくさんの人と、たくさんの情報で溢れた世界。刀を持った人も、着物を着た人も、況してや鬼なんて一人も居ない』



「本当・・に・・?」



『うん。だけど、僕は一匹の猫に遭ってこの時代に来たんだ。その猫もやっぱり異端だった。』



「異端・・?」


『普通の者じゃないってこと。』


「私や、あなたみたいな・・?」


『そう。僕らみたいな・・』


だけど、僕は白羅を・・・。



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