伝えたい想いは、ありすぎて。
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「里沙」
放課後、帰る支度をしていると蒼があたしを呼んだ。
「どうしたの?」
蒼の笑みに首を傾げる
「今日は図書室には寄らずに帰ろう」
「何か用事があるの?」
「用事といえば用事。はい、手」
差し出された手を握り、歩き出す。
蒼と手を繋いで歩くということは、周りの目が物凄いんだけど。
付き合ってると前々から噂されているから、特に声をかけられることはなかった