伝えたい想いは、ありすぎて。
公園のベンチに座って。
二人は仲良く本を読み始めた。
―…暫くすると、男の子が涙目になっていく。
「アオくん、なんでそんなかなしそうなかおをするの?」
女の子は勘づき、つられて泣きそうになる。
「ぼく、もうリサちゃんとはあそべない。」
「どうして?リサのこときらいになった?」
女の子はポロポロと涙を流す。
「ちがうよ、ぼく、とおくへひっこすことになったんだ」
「とおくへいっちゃうの?」