執事と共にホワイトデーを。
「この紙……」


恵理夜は、手を止め、角を合わせて折った三角形をまじまじと見つめる。

それは、綺麗な正方形だった。


――恵理夜の癖を知っている誰かが、恵理夜に謎解きを挑んできている。


恵理夜は、目を瞑り、深呼吸をした。

目を閉じながらも折り紙の手は止めない。


「絶対に、見つけ出すわ」


固い決意の言葉だった。
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