執事と共にホワイトデーを。
「……誰に頼まれたんでしょうか?」

「さあ。私じゃなくて、アルバイトの子が受け取ったみたいだから。貴女が来るから、渡すようにって……」


嘘はついていない――恵理夜はそう強く確信した。

恵理夜は、相手の嘘を見抜く不思議な勘を持っている。

絶対ではないが、その勘は幾度と無く恵理夜達を助けてきていた。
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