執事と共にホワイトデーを。
10畳ほどの畳張りの部屋。

そこは、屋敷の小さな道場である。

週に1回、火曜日の朝は、ここで練習するのが恵理夜の習慣であった。

手紙の謎かけが示す場所はここ以外に考えられなかった。


「これね……」


手紙は、道場に張られた大鏡に貼り付けられていた。

恵理夜は、ふと両親を思い出した。
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