執事と共にホワイトデーを。
――鏡を見て、恵理夜は両親の面影を探す。

鼻立ちは、柔和な父に良く似ているといわれた。

しかし、その強い瞳は母譲りのものだと言う。

今はいない両親を、繋ぎとめているのが自分だというのを強く感じた。


恵理夜は、手紙を開いた。


同時に、その紙から香りがふわりと立ち上った。


《刻は去り、一角獣が現れ、思い出となる――ヒント:思い出が眠る場所》


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