執事と共にホワイトデーを。
「薬が……」


春樹の分の薬が、そこにあった。

おそらく、春樹の飲み忘れただろう薬が、そこにあった。

――薬は、恵理夜同様、春樹の命も繋ぐものだ。


「春樹っ……」


恵理夜は、部屋を飛び出した。
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