図書室の姫君【完】
学校に行くと、奈実が声を掛けてくれた。
「奈実…家族がバラバラになっちゃった……。」
奈実はあたしの背中をさすってくれる。
「大切な…家族だったのに…!」
ここは教室だったので泣くのを我慢した。
「あ…図書室…。」
そういえば、朔夜と約束をしていたんだった…。
「美姫、図書室は行っておいで。美姫も自分の気持ちわかってるでしょ?」
優しい顔で言ってくれる奈実……
「ありがとう…奈実。」