よゐしこのゆめ。
ガラガラと扉を閉めながら、担任の先生が言った。


慌てて席へ戻るみんなを見て、先生が軽く笑う。



「とりあえず、今日の予定の流れは……」



もう“ベテラン”の域に入って何年も経つ先生の説明を

わたしはぼーっと聞き流した。


だって、たぶんみんなについて行けば、式は普通に始まって終わる。



だから、わたしまで聞いてなくても平気かな……って。



わたしは、目に入った派手なネクタイから目をそらした。



右手に顎を乗せて、そのまま窓の方に目を向ける。



教室の一番窓際にあるわたしの席からは

青い空と一緒に、大きな公園が見えた。



その大きさもあってか、あの公園はこの辺りでは割と有名で……



もう少しすれば

桜を見に来る人で溢れる場所だった。



「……ゆー?あーゆっ!」
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