AL†CE!


ガタガタッ

きれいに並べられた机の列に、
大地の身体が倒れ込んだ。


「大地っ!」

佐柚が金切り声で叫んで大地に駆け寄る。


しかし大地は佐柚の手を振り払って立ち上がり、
功の胸ぐらを掴んだ。


功も大地の胸ぐらを掴む。

「絢華の話は今関係ねぇだろ!」


もう1度、功が大地を殴った。

「やめて!」

佐柚が悲鳴をあげて功の腕をつかむ。

しかし功は、

成人男性を相手に喧嘩ができる腕力を一瞬で振り払い、つきはなした。

大地はよろよろと体勢を立て直す。


「お前に俺たちの何がわかんだよ!」

功がまた大地に掴みかかる。


しかし今度は大地が、
功の頬を殴った。


「そんなに他の男が有末に触んのが嫌かよ!」


とっくみあいだ。

「だったら自分で気づいてやればよかっただろ!」

「お前は自分の女だけ見てろっつってんだよ!」



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