震度ｘ
帰路
校門を出ると、そこには普段とは違う景色が広がっていた。



「うわー！すごい……」



思わず私と友達は驚きのあまり声を上げる。



歩道や道路が浮き沈みしている。

学校向かい側や前の家の石の塀が崩れている。

歩いている人がたくさんいる。



朝通った道と同じ道とは思えないほど、変わってしまっていた。



学校を出てすぐ左に曲がり、少し進むと信号がある。

その信号はもちろん止まっていて、車が渋滞していた。


反対側の角を見ると、また家の石の塀が倒れていた。



私達は横断歩道を渡らなければならなかったから、ちょうど車が切れたところで右に渡った。


そして歩いていき、右を見ると、少し離れた所に全員がヘルメットを被った会社員らしき人達が固まって外に避難していた。

「なんかすごいね」みたいなことを言いながら、また次の信号を渡った。


信号を渡ってすぐの角に、コインパーキングがあった。

どうやら、停電しているからバーが下がらず、困っているようだった。



．
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