震度x
長い道の最後、交差点に辿り着く少し手前に、小・中一緒だった友達の家がある。

その方をちらりと見ると、何も変わりはなさそうだった。


それどころか、その家の近くで小学生低学年くらいの子供達が自転車に乗って遊んでいた。


私は驚いた。


子供は地震が怖くて嫌なんだと思っていたのに、この機会とばかりに遊んでいるなんて……


私でさえ地震が嫌なのに、すごいな、と感心してしまった。



そしてやっと交差点に着いた。


ここは駅から真っ直ぐ走っている大通り。

さすがに交通量も多く、その上信号もついていないから、反対側に渡りたいけど、とても渡れそうにない。


ここで反対側には渡らずに、私は左に曲がった。


歩道がガタガタしている。



握り締めたケータイを開き、新着メールがないか確認する。


すると2件入っていた。


父と兄からのメールだ!


歩きながらすぐに開き、内容を確認した。



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