震度x
父からのメールには、「家に帰ったらおばあちゃんは無事でした」というような内容だった。

そして「職場に行ってきます」とのことだった。


兄からのメールは、学校にいた時からずっと返信が来なかった。

だから、「大丈夫だよ」というようなメールだった。

「余震続くだろうから、気を付けなよ」ともあった。


私はまた少し安心した。


それぞれに返信をし、ケータイを閉じた。



暫く真っ直ぐ歩くと、また交差点が現れた。


今度は反対側に渡ろうと思っている男性が、私の反対側の歩道にいた。

待ってる人がいるなら、私も渡ろうと思って、少しの間車の流れが切れないかと見た。


でも、車の通りが多すぎるので、ここでも断念した。

また信号を真っ直ぐ渡る。



さらに進んでいき、反対側にある前に通っていた塾をちらりと見てみた。


すると、教室がある2階のガラスが全て割れていて、外でおばさんが割れたガラスを片付けていた。



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