「 俺の彼女になってみる? 」
「 あっれー?
葉月止めないんだあ 」
美代ちゃんの視線は葉月に行った
あー面倒くさい
「 親友も彼氏もなくしちゃうよ? 」
「 っ…いいよ、あんたは相手にされてないんだから 」
私は苦しそうに笑った
楽しいHRの時間だったのになぁ
「 沢、学園祭の提案書出してくれないと
めちゃくちゃ困る―― 」
わあああああ
先輩来た!
美代ちゃんの手がスッと離れ
私はその衝動で床に弱々しく座り込んだ
「 …お前、何やってんだ? 」
「 っあの…違うんです
先輩、あのっ… 」
美代ちゃんが一生懸命説明する中で
少し…少しだけ先輩がかっこよく見えて
少しだけ 惚れ直した
先輩は私の腕を引っ張り上げた
葉月がガタンと立ち上がり私の前に立った
「 ち、近付かないで下さい 」
「 葉月...? 」
先輩は葉月をどけ、私を抱き締めた
クラス中大騒ぎになり
美代ちゃんは泣き出しそうな顔でこっちを見てた