近すぎて見えない
〜大河〜

ぴぴぴぴぴぴぴぴ…
う…ん…
もう朝か…
俺は目覚ましの音で目が覚めた。

起きない。というか起きちゃダメなんだ。
それには2つ理由がある
1つはただ面倒。という理由
もうひとつは…
だだだだだ…(階段をかけあがる音)
ガチャ(俺の部屋のドアを開ける音)
すぅー(俺を起こすために息を吸う音)
「大河ぁ!起きてぇあっさだよぉ!」
↑コレ
いい忘れていたが、
俺の名前は、最上大河
まっとうな青春を送りたい、高校2年生。
「大河!またどうせ狸ねむりでもしてるんでしょ?騙されないよ!」
このさっきからうるさい少女は
高山美桃(たかやまみもも)
俺の幼なじみで美人。
昨年の学校のミスコンで 1位を取った少女
俺は普通の男の子。
釣り合いがとれないにも程がある。
「大河!もう3回目だよおきろぉ!」
「…はぁい。…って美桃今日いつもより10分早いんだけど何かあったのか?」
そうだ
おかしいぞ
こいつ…美桃が時間を間違えることなんて今までなかったことだ
今日は様子が変だ。
「美桃?本当に何かあったか?」
「ないよ?大河が気にするようななやみじゃないし」
嘘だ。
バレバレだ
俺にはわかる。
だてに14年の付き合いじゃない。
こいつのことは誰よりもわかっていて、
誰よりも好きなのだから
ま。向こうはどうせ兄貴程度にしか考えてないのだろうが
「…河…大河!」
「あ?」
「ご飯。たべたら?おばさん。待ってるよ?」
「あぁ。着替えたらいく。下で待ってて?」
「うん。待ってる。」
そういって美桃は階段をかけ降りていった。
玄関で待ってる美桃のため俺は早く身仕度をした
1年のときは苦労して着ていた、制服ももう慣れて
早く着れるようになったのは、いつだったか
よれよれのカバンをもって俺は美桃のいる玄関に
「わりぃ遅くなった。」
「うん。本当に遅かった」
微笑む美桃
ミスコンは伊達じゃない
本当にかわいい。
ここまでは
何ら変わらない日常だった
俺は知るよしもない
今日から
この生活が
壊れていくということを
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