幽霊ダチ。〜キミは誰?〜
おぅい! おぅい! お!ー!い!  
「うっさいなぁ、誰?」
「?!」
「もぅ、凛ったら忘れたのぉ?杏奈だよ!あ  ん  な!!!!!!!!!!」
「え?本当?ほんとに杏奈なの?!」

ふっと、後ろを向くとただ笑ってる戸橋がいるだけ。

「あれ?いなくなっちゃった。幻覚か…」
そう、杏奈はあたしの神友。 今はいない。いや、正確に言えばもういない。
死んだのだ。自ら命を落として。
学級委員の芽伊香やその他いろんなグループの女子にいじめられて。
"やめなよ!""最低!"杏奈をかばう為必死で叫んだ。
でも あたしは助けたと思っていただけで
逆にいじめは どんどんエスカレートしていき、
杏奈を死まで 追い詰めた。
 いつも杏奈はニコニコしてて全然分からなかった。
いつも通り2人で遊んで帰り道。
杏奈は 「永遠の別れだね」
「バイバイ、凛。大好きだから」
「なぁにぃ?その変な挨拶ぅ。じゃ、明日ねぇ!」
あたしはその時気付いた。 杏奈はとても寂しい顔してた。
その後家でTVの前でキャーキャー言ってると
ピロリン♪
(お、mailだ!)
ケータイを取ると
《大好きだったよ。凛。 凛だけ好きだった。今からお別れだね。 バイバイ…》 と書いてあって転校でもするのかとおもった。
電話しようとしたら



 プルルルルル プルルルルル
(あ、電話!!!!!!!!!!杏奈かな?)
「もしもし?雨宮です。はい、はいはい、えぇ?!あ、杏奈ちゃんが?はい、はい、凛に代わります。凛?ちょっと来て?…」
「あぁ、杏奈転校するの?」
「いいから早く電話代わりなさい」
「はーい」
「もしもしぃ?え?も、もう一回言って…ウ、ウソですよね?あ、あ、」
ガチャッ
どさっ
あたしはへなへなと座り込んだ。
そう、杏奈の自殺を聞かされた。
正直信じられなかった。
翌朝学校に行くと小宮が
「えー、もう知っている人もいると思います。昨日、遠野杏奈さんが亡くなりました…」
ウソだ。絶対ウソだって思ってたのに
その時一瞬で本当だと思い知らされた。
< 2 / 9 >

この作品をシェア

pagetop