ダイヤモンド
今は、ベッドの中で彼女の頭を撫でながら一緒に横になっているところ。
オレの一番ならとっくの昔に彼女自身だ。
「私…いつになったらチアキとキス……していいの?」
オレがキスしようとしても、断り続けているのは彼女。
「チアキ……すきなの…。チアキに好きな人がいるのは知ってた。だけど諦められなかったの…。」
彼女が好きなのは
愛しているのは
いつもオレのバイト先のバーに一緒に来ているあの男だろ?
「チアキが失恋したって聞いて…。それで……私…。あの日にチアキを誘った…。」
あの頃オレが失恋した相手は……
「傷ついてる時につけこんで…ごめんなさい…。チアキが私を何とも思ってないのは知ってる。」
今
オレの
目の前に
「今日で最後にするから…クリスマスプレゼント……もらっていい…?」
それは、オレがずっとしたかったこと。
今まで、彼女に断られ続けてきたこと。
今日
オレ達のルールは
破られた……
-END-