ダイヤモンド
明日はまた友人の結婚式に呼ばれている。
明日はみんなに言ってやるんだ。
私は彼とは別れたと。
あんな男と結婚なんてごめんだと。
★
。*゚+:
「ユリ~こっちこっち♪」
結婚式の会場へ行くと、大学時代から仲の良い友達のアサミが既に来ていた。
「アサミ、もう来てたんだ。」
「当たり前!!最近ユリに会えなくてさみしかったぁー!」
「1ヶ月前にあんたの結婚式で会ったばっかりでしょ。」
「もぅ!!せっかく1ヶ月ぶりに会ったのに。ユリだって、ヒロと1ヶ月会えなかったら寂しくて泣くくせに。」
アサミは本当に分かってない。
私が彼に会えなくて泣くなんて有り得ない。
「ヒロとは別れたから。」
「……へ?あははっ!!冗談止めてよ!!」
「本当。冗談じゃない。」
「………ほんとに?」
「うん。」
自信満々に頷いてみせた。
途端にアサミの顔が凍りつく。
「ユリ、ヒロのこと…フッたの!?」
あまりにも大きな声で言われて流石の私も後退り。
「う…うん。」
彼とは大学時代から付き合っている。
ちなみにアサミの旦那であるナオトは彼の親友だ。
つまり私達4人はお互いにお互いのことを良く知っているわけで、
まぁアサミが驚くのも無理はないのかもしれない。