ダイヤモンド


私が必死で助けを求めていることに気付いておきながら、アサミと同じあのニヤニヤ顔で。


あの夫婦……っ!!



さっき、助けてあげたのに!!


恩知らず!!





゚+。*


「ヒロ…っ離して…っ」



必死に彼のキスの嵐から逃げようとしても、凄い力で抱きしめられる。



「離したら、どっか行くから…やだ。」



「行かない…ヒロと話…し…たい。」



すると、やっと唇だけは離してくれた。






「話って、また別れ話か…?そんなの…もう聞いてやんねー。
ユリはオレがずっと、ずっと大事にしてきた彼女だ。すっげぇ、大切にしてきた…
オレ以上にユリを大切にできる男が現れない限り、絶対別れねぇ!!」



「…ヒロ…」



やっと顔を見れた。



目がとろーんってしてて
涙を溜めて


感情をぶつけてくれる。





「ヒロ…すきだよ。」


「………え。」




彼は大きな瞳をパチクリして驚く。




「すき……。別れるなんて言ってごめんなさい。またヒロのそばにいたい…」


「……ユリ…」



「ヒロは、私のことなんて、どーでもいいんだと思ってた…。」



「どーでもよくねーよ。オレ、ユリがいねーと、ダメみたい…」



「…うん。私も……。ヒロがいないとダメ…。」



「ユリ……愛してる…抱きたい。」



「ヒロ……だいすき…。」









-END-






< 132 / 139 >

この作品をシェア

pagetop