ダイヤモンド
私が必死で助けを求めていることに気付いておきながら、アサミと同じあのニヤニヤ顔で。
あの夫婦……っ!!
さっき、助けてあげたのに!!
恩知らず!!
゚+。*
「ヒロ…っ離して…っ」
必死に彼のキスの嵐から逃げようとしても、凄い力で抱きしめられる。
「離したら、どっか行くから…やだ。」
「行かない…ヒロと話…し…たい。」
すると、やっと唇だけは離してくれた。
「話って、また別れ話か…?そんなの…もう聞いてやんねー。
ユリはオレがずっと、ずっと大事にしてきた彼女だ。すっげぇ、大切にしてきた…
オレ以上にユリを大切にできる男が現れない限り、絶対別れねぇ!!」
「…ヒロ…」
やっと顔を見れた。
目がとろーんってしてて
涙を溜めて
感情をぶつけてくれる。
「ヒロ…すきだよ。」
「………え。」
彼は大きな瞳をパチクリして驚く。
「すき……。別れるなんて言ってごめんなさい。またヒロのそばにいたい…」
「……ユリ…」
「ヒロは、私のことなんて、どーでもいいんだと思ってた…。」
「どーでもよくねーよ。オレ、ユリがいねーと、ダメみたい…」
「…うん。私も……。ヒロがいないとダメ…。」
「ユリ……愛してる…抱きたい。」
「ヒロ……だいすき…。」
-END-