ダイヤモンド

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でも、この前のもやばかった。


彼女が会社の社員達との飲み会の帰りに、オレの家の方が店から近いからとか言って、泊まりに来た。


ほんのり頬がピンクに染まって隙だらけの彼女。


その姿を見て、なんとも言えない感情が込み上げてくる。




“他の男にも、そんな隙だらけな姿を見せながら話したのかよ”


って。



彼女がスーツを脱いでソファーに置き始める。




それも、無駄に色っぽくて…




「ユリ、今日結構酒飲んだ?」


「え~?そんな飲んでないよ~?」



しゃべり方がいつもと違う。


「嘘つけ。とりあえず水飲んどけ。」



コップに水を注いで渡すと、


「やだ!!飲まない!!」



とか、わめき出す彼女。



「何でだよ、明日二日酔いでキツくても知らねーぞ。」


「じゃあ、ヒロが飲ませて。」


「…?」


「ヒロが口移ししてくれたら飲む。」









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