Last Love
「ごめんね…」
あたしがまた謝って俯いたら、溜息が聞こえた。
「…わかったから」
その声は、とても優しくて、あたしを慰めてくれてるようで。
「…ありがと」
爽麻は起き上がって、洗面所に行った。
あたしはだからといって、何も出来ない。
料理を作ってあげることさえも出来ない。
どうして…あたしは幽霊なんだろう。
どうして、生きてないんだろう。
…何も、出来ないじゃん。
爽麻の力に、なれないじゃん。
初めてだった。
こんなに、“幽霊”の自分が嫌だと思ったのは。