最初最後彼氏!

家に着いて、制服から私服に着替える。

いつもなら制服のまま行くんだけど…。

制服を着てたら学校の事を思い出してしまう。

学校で…。

雄に別れを告げられたこと、きっと思い出して泣いちゃう。



早く、切り替えないとなぁ…。



まだまだ時間あるし、少し疲れたし・・・、

寝よう。

寝て、少しでも雄のこと忘れたい。

まだ起きてから4時間も経ってないけど、疲れた・・・。


そんなことを考えてるうちに、あたしは

ゆっくりと眠りについた。







 『雄っ!待ってよ!歩くの速いって!』

 『まじ、お前トロイ。お前みたいな奴もう付き合ってらんね。』

 『えっ・・・。なん、で・・・?』

 『雄~♪遅くなってゴメンね?』

 『別に気にしてねぇよ。』

 『あれっ?この子、誰?雄の知り合い?』

 『さぁな。俺はこんな女知らない。』

 『だよねぇ♪さっ!行こっ!』

 『花恵!痛ぇよ。まだ時間はあるし、ゆっくり行こうぜ。』

 『あはは!ごめーん!初めてのデートだし、なんかテンションあがっちゃったぁ♪』

 『やだ・・・。待って・・・。雄・・・。行かないで・・・。』

 『しょうがねぇな、花恵は。』


 誰が見ても仲良しなカップル。

 そんな二人が、街の真ん中で・・・、キスをしていた。

 『嫌っ、ゆっ、・・・雄ー!!!』

 女の子が1人、そのカップルの男性の名前をひたすら呼び続けていた。




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