最初最後彼氏!
放課後。あたしは久々にあのカフェに行くことにした。
今度はお客さんとして。
そういえば翔平はいるかなぁ?
3週間以上会ってないからなー・・・。
カランコロン
この音を聞くのも久しぶりだな・・・。
「いらっしゃいま・・・!?」
「久しぶりだね。翔平。元気だった?」
戸惑った表情を浮かべる翔平。
連絡しなかったし仕方ないか。
「・・・こちらへどうぞ。」
カウンター席に案内される。
・・・いつも雄が座っていた席の隣だ・・・。
「3日に一回くらい連絡しろよなー。ってかいきなり来んなよ。」
「ごめんごめん。なんかここに来たら少し元気もらえるかなって思って・・・。」
「元気をもらうのはいいけど、あんまり無理すんなよ?」
なんか翔平・・・。お父さんみたい(笑)
「あぁー!いま過保護とか思っただろ!?お見通しだぞ!」
「惜しいね。お父さんみたいって思ったからちょっと違うよ。」
「んなことはどーでもいい!全くお前はギリギリまで耐えるからダメなんだよなー。
少しは周りの奴を頼れって。」
と言ってあたしの鼻をつまむ翔平。
「お客さんに暴力行為ー。」
「バッ!ちげぇだろ!」
「なんか楽しそうだな。」
奥から店長が出てきた。
「お久しぶりです。店長。」
「おぉ、小村か!久しぶりだな。ん・・・?何も頼んでないのか?」
「あっ、はい。頼んでないと言うか、翔平がオーダーをとるのを忘れてたので。」
「ちょっ!バカ!オイッ!」
「鈴木?もう一回皿洗いからやり直すか?ん?」
「勘弁してくださいよー!店長ー!」
やっぱり店長と翔平はおもしろいなー・・・。
ちょっと元気出たかな・・・。
「店長・・・。あたし、これからも遊びに来てもいいですか・・・?」
「ん?当たり前じゃないか。いくらバイトを辞めたといっても、
仲間であることにかわりはないだろう?」
「ってか、お前が来なかったら俺寂しいし!」
店長。ありがとうございます。