最初最後彼氏!
「修斗が睡蓮高校に来てから・・・、お前は誰を見てた・・・?」


修斗・・・?なんで・・・。


「どうして・・・?」


俯き、悔しさを我慢したような声で言う。


「修斗が来てから、お前に笑顔が増えたのを俺は見てた・・・!
 お前と修斗がキスしてたのを見て、俺は・・・。」


悔しそうな顔で、唇を噛む雄。


「修斗の方がお前を幸せにできるんじゃないかって・・・。
 俺はお前を幸せにしたかった・・・!
 そう思った分だけ、お前とあいつがキスしたのが許せなかった・・・。」


情けねぇだろ、と笑った。


「このままじゃ、俺がお前を縛ってしまう。
 いつか、傷つけるんじゃないかって思ったから、お前との別れを選んだんだ・・・。」


雄・・・。もしかして、辛かったの?

自分の我が儘であたしが傷つくことが・・・?


「あたしは・・・、雄の為ならなんでもできる。雄といれば、辛いなんて感じないよ?
 ・・・だって、こんなに大好きだから。」


・・・涙がこぼれた。


だって、








雄が、あたしを強く抱きしめたから。






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