最初最後彼氏!
「お疲れさまでしたぁー!!」

外に出るとすでに雄が待っていた。

「ゴメンね・・・。寒かったでしょ・・・?」

「いや・・・。全然平気。」

とか言って見たらめちゃくちゃ寒そう・・・。

あたしはマフラーを差し出した。

「寒いから使って?」

そう言うと雄は

「お前が風邪引いたら困るからいらない。」

だって。優しいなぁ・・・。

「俺的にこっちの方が暖かい。」

と言って、あたしの右手の指と雄の左手の指を絡ませた。

・・・これって恋人繋ぎってやつ!?

でも暖かい・・・。

ふたりで帰ろうと思った瞬間。

「奈美!!」

と誰かに呼ばれた。

振り返ると・・・。翔平・・・?

「翔平?どうし・・・」

「こいつに何の用だよ。」

雄があたしの言葉を遮った。

「俺は、君じゃなくて奈美に話しかけてるんだ。」

なんか・・・険悪なムード・・・。

「雄!ちょっと待ってて!!

 翔平?どうしたの?」

「奈美・・・、こないだ彼氏なんていらないって言ってたじゃん・・・。
なのになんで今は彼氏いんの?」

確かに、あたしはこの前「彼氏なんていらないよ!」

って話した。

「雄が真剣に告白してきてくれたから付き合うことにしたの・・・。」

「まっ。そう言う事だから。奈美を返してもらうよ。」

雄がそう言った。

帰ろうとした瞬間、







「俺!!奈美が好きなんだ!」






えっ・・・?
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