最初最後彼氏！
「あたしには雄の将来を決めるなんて無理だよぉ・・・。」

自然と涙が出てきた・・・。

雄はあたしの涙を拭きながら、微笑んで、でもどこか真剣な表情だった。

「奈美に俺の将来を決めて欲しいわけじゃないんだ・・・。奈美が俺にどうして欲しいかで俺は将来を決める。奈美が決めたことなら、俺も後悔なんてしない。」

やっぱり今すぐには考えつかないよ・・・。

「・・・、雄。今日は帰るね・・・。」

「奈美・・・。」

帰ろうとして荷物を持ったとき。

雄の優しい香水の香りに包まれた。

「奈美・・・、俺もよく分からないんだ。会社のことを知らされたのは昨日なんだ。俺も、不安なんだ・・・。」

「雄・・・。」

雄も不安だったんだ。そりゃあそうだよね・・・。いきなりだったんだもんね・・・。

「奈美・・・、今日は一緒にいてくれないか・・・？」

一緒にって泊まるってこと！？

「会社のこと話したから・・・、奈美が俺から離れていきそうで怖いんだ・・・。」

あたしも怖いよ・・・。もし雄が会社を継ぐことになったら・・・。雄と一緒にいられなくなるかもしれない・・・。

「・・・うん。分かった。今日は泊まる。」

「ありがとな・・・。奈美・・・。」

あたしは、雄の家に泊まることにした。
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